松永副院長 カンボジア医療支援日記 6
(医療支援日記 5 のつづき)
プノンペンの総合病院について驚いた。
建物に入りきれない患者たちが駐車場まであふれ、屋外に置かれた多数のベッドではたくさんの患者と家族でごった返していた。
その中には、駐車場で挿管され、家族が*アンビュー(*呼吸を補助する救急器具)を押し続けている光景まで確認された。まだ戦争は続いていたのか?
人ごみを押し分けながら何とか院内に入ったが、院内は院内で屋外以上の混雑であった。
出てきた医者に、先ほど救急車の中で考えた英作文を棒読みで伝え、申し送りを行った。
無事搬送できてよかった。
交通手段がない中で帰りはどうしようかと心配していたが、搬送した救急車に送っていただき助かった。同行した男性看護師はプノンペンの景色が珍しいのかしきりに街の写真を撮っていた。
自分の病院に帰り、外来に行くと、真性包茎で尿が出なくなった老人が悲しそうな表情で座っていた。
(本日、臨時で包茎手術を行った)